「マイティ・ソー/ダーク・ワールド」は海外の漫画出版社である、マーベルコミックスに出てくるヒーローを題材にした映画です。
この「マイティ・ソー/ダーク・ワールド」は前作の「マイティ・ソー」の次の作品にあたります。
ここではその「マイティ・ソー/ダーク・ワールド」のあらすじや感想、見どころやレビュー等を紹介します。
あらすじ
数千年前、闇から生まれたダークエルフのマレキスがエーテルと呼ばれる強力な兵器を使って、世界を闇に陥れようとしたが失敗に終わりました。
そしてその際にあまりにも強力な力を持っていたために、破壊できなかったインフィニティストーンの一つであるエーテルを、主人公ソーの祖父にあたるボーが人目のつかない所に封印しました。
そしてその数千年後では前作の「マイティ・ソー」で主人公ソーと恋仲になったが、2年近くソーにほったらかしにされていた、メインヒロインの女物理学者ジェーンがある研究をしていました。
その研究とは再びソーに会うために、次元の歪みが生じている土地におもむいて、別の世界への行き方について調査をするという内容です。
しかしながらその調査の中でジェーンは運悪く、エーテルが封印されている場所に繋がる次元の歪みを発見してしまいます。
そしてジェーンは邪悪な意思をもったそのエーテルに体を侵食されてしまい、エーテルが封印から解き放たれることになってしまいました。
数千年の間眠りについていたマレキスがエーテルの封印が解かれたのを機に目覚め、再びエーテルを使って世界を闇に陥れようと画策し始めます。
そしてそのエーテルを身体に宿したジェーンを狙おうとするマレキスから、ジェーンの命と世界の平和を守るために、ソーとその仲間達がマレキス率いるダークエルフ達との戦いに挑んでいきます。
これが「マイティ・ソー/ダーク・ワールド」の大まかなあらすじです。
見どころ・注目ポイント
「マイティ・ソー/ダーク・ワールド」には色々な見どころや注目ポイントが存在します。
ここではその見どころと注目ポイントをいくつか紹介します。
ロキのいい意味での胡散臭さ
「マイティ・ソー/ダーク・ワールド」には「マイティ・ソー」と「アベンジャーズ」の両作品で宿敵だった、ソーの弟ロキが囚人として登場します。
そしてこのロキは物語の途中からソーに協力することになります。
しかしながら協力関係になった後も、終始味方なのか敵なのか悟らせないような、胡散臭い立ち振る舞いでソーやその周りの仲間たちに接します。
更にロキの俳優さんの演技も良く、映画を見ている方も結局ロキは敵なのか味方なのか、いい意味での胡散臭さのおかげで、映画を見終わるまで分からない人が殆どです。
したがってこの敵か味方か分からないロキの動向は、物語に緊迫感を適度に与えてくれる役割を担っているので、物語を楽しむ上での見どころの一つだといっていいでしょう。
分かりやすいストーリー構成
「マイティ・ソー/ダーク・ワールド」の物語を簡潔にまとめると世界を滅ぼそうとする悪者から、主人公が愛する人と世界を救うために戦うという、王道中の王道を貫いた構成になっています。
しかしながら分かりやすい勧善懲悪もののストーリーではありますが、派手な演出や耳に残るBGM、名俳優達の熟達した演技等があいまって、不思議と陳腐という印象は抱きにくい作品です。
そういった万人受けしやすいが、決して浅いとは思いづらい絶妙なストーリー展開は注目ポイントの一つといっていいでしょう。
しっかりとしたキャラクター像
色々な映画では物語の展開やシーンに合わせるために、登場キャラクターの性格を歪曲してしまった結果、作品全体に違和感が生じるといったケースがあります。
しかしながら「マイティ・ソー/ダーク・ワールド」はそのあたりのキャラクター像が、しっかりと作りこまれています。
例えば作中の悲しいシーンでソーの父である、アスガルドの王様オーディンが悲嘆にくれるシーンがあるのですが、そういった悲しい状況にあってもオーディンは決して涙を流しません。
何故ならばオーディンは神の国の王であることを強く自覚しており、どんな状況でも強くあろうとするため、個人としての自分より、王としての自分を優先させるからです。
このように芯の通ったキャラクター像がしっかりと描かれている点もこの作品の、注目ポイントです。
ネタバレ感想・評価
物語全体の印象としてはジェーンがエーテルに侵食された序盤から、ソーの母親の死をきっかけにしてロキに道案内役を頼む辺りまでは比較的ゆったりとしています。
そしてそれ以降から息を飲むシーンが多くなり物語の面白さがピークに向かっていくといった具合です。
局所的な印象としてはロキのキャラクターが素晴らしいといえます。
このロキというキャラクターは、物語のアクセントとしていい役割を担っていました。
特に幻を見せる能力を使って、ロキがキャプテンアメリカの姿で、ソーに対して皮肉めいた発言をするマーベルファンへのサービスシーン(ソーとキャプテンアメリカはアベンジャーズで知り合っているので面識がある)や、気にしていないと表面上は取り繕いながらも内心では、母親の死を嘆いて荒れているシーン等は、印象に残りやすいいいシーンだと言えます。
ちなみに時系列的には「マイティ・ソー」「アベンジャーズ」「マイティ・ソー/ダークワールド」の順番なので、「マイティ・ソー/ダークワールド」時点では「アベンジャーズ」での戦いから1年が経過しています。
続編への期待・伏線
「マイティ・ソー/ダーク・ワールド」ではソーが玉座の間でオーディンに別れを告げる物語の最後のシーンで、ソーが立ち去った後に、玉座に座っていたオーディンが、実は死んだと思っていたロキが見せた幻だということが判明して物語が終わります。
この終わり方は当然次作に続くであろう伏線だといっていいでしょう。
そのため次作では、またロキとソーの因縁の兄弟喧嘩が見られるのではと期待できます。
しかしながら今回の「マイティ・ソー/ダーク・ワールド」では、ロキは戦闘のさなかソーの恋人のジェーンを、身を挺して守るというシーンがありました。
もしロキが自分が死んだと見せかけるためだけに、マレキスと戦うつもりだったのなら、ジェーンを助ける理由はそもそもありませんでした。
つまり今作ではロキが再び悪だくみをしているといった終わり方をしましたが、案外次作では善良な心を取り戻して味方として、ソーの仲間になる可能性もあります。
「マイティ・ソー/ダーク・ワールド」についてのまとめ
「マイティ・ソー/ダーク・ワールド」は「マイティ・ソー」の次作にあたる作品ですが、時系列的には「アベンジャーズ」から1年後の設定です。
「マイティ・ソー/ダーク・ワールド」はストーリー展開が分かりやすく、ロキの存在がいいアクセントになっている作品で、ロキ以外のキャラクター像についても作りこまれています。
次作ではロキは敵になる可能性が高いようにも見えますが、もしかすると味方になる可能性もあります。
すでに見たことがある方も、是非もう一度この世界観を楽しんでほしいです!